オレギ。

オレのギターを弄るブログ。

Greco SG SS-85S Lay Down the City

あけましておめでとうございます。今夜だけ愛してほしいマサトミです。LiSAさんレコード大賞でしたね!もう今年(昨年?)は勢いそのままで正解だと思います。我が家は大晦日は紅白派です。コロナ禍の無観客、司会の大泉さんなど賛否あったようですが、我が家としてはとても楽しめましたよ。ちなみに我が家の採点は白組でしたが鬼滅&坂パワーでしょうか、残念ながら紅組勝利でした。

 
年を越してしまいましたが、前回の続きです。

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そういえば、このギターで試してみたことがあります。購入時にちょっと順反りしていて、トラスロッドを回してもあまり変化しません。(ちなみにトラスロッドの可動域が120度くらいしかない!) 古いギターなので弦の張力でネックが反ってしまった、と考えるといかにもそれらしいですが、本当にそうでしょうか?

ネットで、ネックのねじれはネックを外して平らな床に一週間ほど放置すれば治る、という記事を見たことがあります。弦やトラスロッドの力を抜いて木の素直な状態に戻すという訳です。

これを真似て弦を外してトラスロッドを緩めてみました。セットネックなのでネックそのものを外すことはできません。この状態でネックは真っ直ぐに見えます。経年で反ったならば、この状態でも反ってるはずです。

ということは、30年経ってネックが反ったのではなくて、元々こんなもんだ、ということになりますね。トラスロッド込みのギターのネックは意外と強くて、時間と共に反ってきたりは、あまりしないのではないかと考えています。

ネックはその状態で一週間ほど放置しました。効果のほどは定かでないですが、なんかリフレッシュした感じがします。

 

さて、改造はペグ交換からです。パーツはゴールドからニッケルに変更する方針です。色だけ変えてもちょっと淋しいので、 お試し半分でGotohのロックペグを使ってみることにしました。

マグナロックというGotohオリジナルロックペグもありますが、一般的な裏のダイヤルを回すタイプをチョイス。

www.soundhouse.co.jp

 

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ボタンはGibsonぽいのと迷いましたが、オリジナルに近そうなシルバーの楕円にしました。 

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↑はブッシュ穴にマイナスドライバを突っ込んで、元々付いてるブッシュを裏から 叩いて外しています。

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↑付いていたペグ。 

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↑ロックペグ。重さはそんなに変わらないですね。SGはヘッドを重くすると重量バランスが悪くなるので 変わらないほうがいいです。

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ブッシュ穴、ネジ穴はそのままで交換可能でした。

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ヴィンテージ好きな人はこの見た目がアレかもしれませんが、メカニカルな感じが気に入ってます。

次はナットです。購入時から接着してませんでした。しかもナット溝は外した時のままのようです。

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溝を綺麗にしました。本来は残った接着剤を除去する程度ですが、少し木部も剥がれていたので、平らになるように削りました。

www.soundhouse.co.jp

 

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ナットは弦溝加工済みで加工し易そうで良さげなタスクナット にしました。元のナットの寸法を測って、近いものを加工します。

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直角が今ひとつ、高さももうちょっとだけ低いほうがいいですが、まあ弾ける状態にしました。

さて、今回の改造の目玉、ピックアップ配線の変更です。元はGibsonの3ピックアップ配線になっていました。セレクタのセンターはセンターピックアップとリアピックアップのミックスです。Gibsonは更にフェイズアウトのようですが、その場合センターピックアップが逆位相のはず。位相を確認すると3つとも同じ位相でした。ネットではこのモデルはセンターが逆位相という情報もあり、正解がよくわかりません。

センターピックアップは当時蘭丸さんがこのギターの説明で、

・夢にジミヘンが出てきて3ピックアップにしろと言われたから付けた。

・センターはブレンドできるようにしてある。使わないけど。

というような内容のインタビュー記事を読んだ記憶が。

通常のフロントとリアのミックスも出したいので、

セレクタは通常のフロント、フロント+リア、リアになるようにする。

・センターブレンド

・センターのみも出せるようにする。

これを目指します。

 

エレキギターの2Vol、2Toneの代表的な回路です。

※PCで描けばいいんですが、意外と時間かかるので手書きです(笑)。

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↑通常だいたいこうなってます。センターは後回しにしてフロントとリアで考えるとこうなるのですが、この配線は一つ問題が。

Gibson系のギターを持ってる方は分かると思いますが、ミックス時にどちらかのVolを0にすると、音が出なくなります。

上の回路でVolを0にすると、OutputがGndにつながってしまうからです。

センターブレンドはスイッチ追加ではなくVolだけでやりたいのですが、このままだとセンターのみは出ないことになります。

そこで、

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Volは ↑の「改」の配線にします。こうするとミックス時にそれぞれのVolを0にしてフロントのみ、リアのみが出せるようになります。

実はVol5ぐらいの時は信号経路がどうなるのか、いまいちわかりませんが(笑)、フルの時は通常と同等になるはずなので良しとしましょう。

で、これで配線を書き直すとこうなります。

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更に、後回しにしたセンターを追加します。

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3Vol、1Toneにして、センターはTone、Output に接続します。セレクタがどのポジションでもセンターVolを回すとセンターミックスになります。0にするとセンターの音は出ないので、0にしておけば通常の2ピックアップと同等になります。

反対にフロント、リアVolは0にするとそのピックアップの音は出なくなるので、どのポジションでもセンターのみの音が出せることになります。

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↑ちなみにVolポットの「改」の配線は具体的にはこういう接続になります。

配線改造します。 

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ピックアップ配線の半田付けを外します。

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パーツ全外し。 

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リンク貼ってませんが、いつも通りサウンドハウスさんで各種パーツ購入。 

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ポットは500kΩにしました。ピックアップはシングルなので250kΩの場合もあるようですが、250kΩだともっさりするという情報もあり、High寄りな音狙いで500kΩです。VolがB、ToneがAです。コンデンサはシングル用とハムバッキング用の中間の0.033μFにしました。

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セレクタSW配線を先に行います。 

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配線材はBraided WireGibsonヴィンテージを模した配線です。シールドに巻いたメッキ線は本当は半田付けするのですが、後々のことを考えて強めに巻きつけるだけにしました。

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ちょっと端折って配線完了です。 

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ジャックはお馴染みスイッチクラフト、多少回ってもいいように余裕を持たせた配線です。 

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つまみもシルバー系のものに変更します。

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↑で左上がフロントVol、右上がリアVol、左下がTone、右下がセンターVolです。一番触らなさそうなセンターVolを一番遠い右下にしました。

どうかなーと思っていたピックアップのソリッド固定は、2mm厚のスポンジを追加しました。気休め半分ですね。

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最後は、P90のポールピースと固定ネジです。

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パーツのゴールド→シルバー変更で、残ったのはピックアップのポールピースと固定ネジです。ポールピースは一応購入できそうなので変えられなくもないようですが、6×3=18個と結構な数になりますのでちょっと保留で。

固定ネジは黒色にでもしようかと思い、実際に数種類購入してみたのですが、同じ太さ、長さの物がなく。。。こちらも保留です。

ところで、この固定ネジですが鉄製です。2-3弦、4-5弦のポールピースの間を通して固定しています。。。ということは。。。

ご存知の方もいるのかもしれませんが、この固定ネジは音に影響しています。当たり前ですね、こんなポールピース近くに鉄があれば磁界に影響します。

外すとちょっとスッキリした音に、付けると少し太いというか中域が厚めになります。

P90はソープバーとドッグイヤーで音が違う!なんて情報を見た気がしますが、このネジのせいだと思います。

 

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ピックガード、トラスロッドカバーのネジもニッケルメッキに変更して完成です!伝わるかわかりませんが「渋い」「男らしい」感じでカッコいいと思いませんか?

 

☆SS-85Sの音

なんと、ここまでほとんど音に触れてませんでした(笑)。P90は暴れるという記事を見た気がしますが、そんなことはなく、かなりタイトな音です。低音もスッキリとしてブーミーさは全くなくFenderよりも低音が出てないと思います。中高音はシングルの音ですが、Fenderに比べると丸みがあります。

この音がコードカッティングにはマッチしています。蘭丸さんのバッキングは基本コードカッティングなんですが、なるほど向いている音かも。ジャキジャキカッティングしていると、とても気持ちいいです。

センターブレンドは。。。どのポジションでもブレンドできるので無限の組み合わせがあり、変化させるにはいいですが、確かにいらないかも。。。

そのセンターのみは。。。フロントとリアの中間の音です(笑)。当たり前だって。やはりこれもあえて選ぶ必要はない気がします。

センターVolを0にすれば通常2ピックアップと同じなので、改造の狙いとしてはいいかなと。ま、このギターは(このギターも?)見た目重視、カッコ良さが重要です(笑)。

 

SS-85S改造はこれにて終了です。 

ではまた次回。

 

 ※ご紹介したギターの改造はなんらお勧めするものではありません。ご自身のギターの改造はくれぐれも自己責任でお願いいたします。