オレギ。

オレのギターを弄るブログ。

Greco SG SS-85S 月の夜道でマンボを踊る友人の唄

♪~同じあの満月をテラスに飾って、”消さないさ、誰にも消させないから”って約束したかったのさ夏の夜。。。Yeah~♪ ずいぶんご無沙汰です。マサトミです。

また20年のお休みに入ったわけではなく、ずっと弄ってました。改造を記事にするとついつい大作になってしまう割にはあまりアクセスも無く、ちょっと億劫になってました(笑)。もうちょっと小出しにしましょうかね。

 

The Street Slidersが好きだったと以前のブログで書きました。

oregi.hatenablog.com

黒いテレキャスターはSlidersボーカルのHarryさんをイメージして購入しました。80年代後半当時Slidersモデルのギターはどこも出してませんでした。その後、HarryさんはFender Japanとエンドースメント契約して白のカスタムがリリースされたと記憶してます。ギターの蘭丸さんはGibsonや国産コピーのSGモデルを良く使ってました。

しかし、タイミングが定かでないですが、当時何故かひっそりといかにもHarryさん、蘭丸さんのギターを連想させるモデルがGrecoにありました。

その蘭丸モデルと思われるギターがSS-85Sです。

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この頃蘭丸さんがよく使っていたのは松下工房さんのカスタムギターで、特徴は白いSGモデルでP-90の3ピックアップ搭載でした。Sliders活動休止期間中に始めた麗蘭でも使用頻度が高く、当時の蘭丸さんのトレードマークのようになっていました。

また、Slidersサウンド的にもアルバムで言うと「Screw Driver」前後でマサトミとしては最も「らしかった」頃だと思ってます。カッコ良かったですね。

で、この白いSG+P-90 3ピックアップという特徴そのままで発売されていたのが、SS-85Sです。当時紙のカタログで見た記憶がありますが、実物は見たこと無かったです。公式にはSlidersモデルとは謳って無かったと思いますが、まぁ大人の事情かもしれませんね。ちなみにHarryさんのモデルは黒のテレキャスターだったと思いますが、ちょっと定かでないですね。

蘭丸さんをイメージしてSGは欲しいと思ってました。Gibson中心に考えていて、どのモデルにするか、のんびり迷ってるところでした。有力だったのはSG Classicという赤でP-90でラージピックガードの中古です。でもつまるところ、白でP-90 3ピックアップが欲しいのではないかという葛藤もあり。

ネットで中古のギターを検索していると、SS-85Sはたまに出てきてたようで気にはしてました。ただそもそも球数が少ないようでなかなか縁が無かったのですが、今回タイミングが合って入手することができました。

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もう見た目がカッコよすぎです。でも松下工房さんのギターは金属パーツがシルバーでしたが、こちらはゴールドです。また、本家のボディはメイプルトップ、マホガニーバックというレスポールと同じ構成ですが、こちらは通常のSGと同じくマホガニーのみです。

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コントロールGibsonの3ピックアップのモデルと同じ配線のようです。ボリュームとトーンはフロントとリアですが、セレクタの真ん中はセンターとリアのMixになっています。センターのみ、フロントとリアのMixはできません。

本家はセンターがブレンドできると蘭丸さんが言ってました。どういう配線なのか調べてみましょう。

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このGrecoロゴを見て「ん?」と思ったあなた!きっと同年代のお仲間でしょう(笑)。そうOの上側が切れてないんですね。80年代後半のロゴは所謂「O切れロゴ」のはずですが、これは切れてません。

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 ネックは太めです。持ってるギターの中では一番太いかも。握った感じは丸いですね。SGのネックはマホガニーでしかも長いですからね。太めな方が安心感はあるかも。

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シリアルからして素直に1990年製と思われます。ロゴ変更はこの頃なので、SS-85Sの中でも初期モデルはO切れ、後期はこれと同じロゴに変わったのだと思われます。 

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流石に30年前のギターですので、傷があります。正面から目立たないのはラッキーでした。それに白なのでタッチアップもやろうと思えばできそうです。また、塗装が剥がれたところを見ると、結構塗装が薄いことがわかります。ウレタンでもこんなに薄くできるんですね。これがベストな気がしますが、欠けやすいとか、何か欠点があるんですかね。

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重さは2.9kg。軽いですね。

内部を見てみましょう。

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ポットは500kΩ、トーンコンデンサは223(0.022μF)、そんなに悪いパーツではないと思います。ピックアップのケーブルはBraided Wireですね。

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ピックガードを外したところです。驚いたことに、ピックアップ間に配線用ミゾが無いです。ピックガードが無いモデルと共通ボディなのでしょうか?。

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取り付けネジを外すと黒いプラスチックカバーが外れます。

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ピックアップベース部が直接ボディに当たる構造です。真ん中窪みがポールピースの逃げですね。2箇所の穴が固定ネジ用のネジ穴です。 

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センターと写真はないですがリアも同じ構造です。これはバネ性の無いソリッド固定になり、高さ調整もできない仕様です。ん〜、どうでしょう。

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配線は右側のミゾを通しています。 

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ブリッジとテールピースです。日本製ですね。ロゴこそないですが、GOTOH製でしょうか? このブリッジは取り付けにちょっと問題が。

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わかりますか?下げていくと、リングがピックガードに当たります。ギリギリ当たる位置なんですね。下げる必要が無ければこのままでもいいんですが、もうちょっと下げたいところ。

設計がおかしいのでは?と思ってネット上のSS-85Sの画像をじっくり見ると、初期の頃はわずかにリングが小さかったのでは?という疑いが。

付いているリングはφ16mmで、現行のGOTOH製ブリッジも同じです。φ12なんてのがあれば良さそうですが今は見当たりません。当時はあったのかもしれません。その後パーツサイズを統一していく中で、穴位置は変えなかったのではないかと想像してます。

他にも初期モデルはもうちょっとクリーム色だったようにも見えます。これは褐色のせいや、写真の色味の可能性もありますが。

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おっと、ナットが外れました。固定してなかったようです。何かに変更して戻したのでしょうか?それにしてはミゾの清掃が今ひとつですね。ナットの黒ズミは鉛筆ですね。これやりましたね〜、滑りを良くしてチューニングの狂いを防ぐってやつですね。最近でもやるんですかね。今だともっといい潤滑剤があるかもしれませんね。

さて、一通りチェックして弄ってみたい箇所は

・コントロールはセンターブレンドに、できればセンターのみの音も聞いてみたい。

・ピックアップはそのまま使う。

・ブリッジは。。。どうしようかな。ピックガード削るか?

・ナットは交換する。

・金属パーツはシルバー(ニッケル)にしようかな。

といったところです。

 

次回からは改造編です。一つの記事では長大作になりそう(笑)なので、ちょっとづつ、気長に、ですね。ではまた次回。