Epiphone Casino 壊れてしまった特別な真理子
マサトミです。映画「マイ・ブロークン・マリコ」を見てきました!原作の漫画も好きですが、なんといってもエンディングのTheピーズ「生きのばし」!!!
エンドロールで流れるTheピーズで泣くために見ました。こんな機会もう一生無いでしょうw。映画本編も良かったですよ。原作に忠実で説明しすぎず、また、いい意味でのB級感がロック好きな方には通じるのではないでしょうか。サブタイトルは、こちらも漫画「SKET DANCE」にでてくるクソゲーです。
それでは、Casinoの続きです。
↑これは完成形です。だいぶ雰囲気変わりますね。
前回記事で書きましたが、購入のきっかけとなった斉藤和義さんのGibson ES-330に見た目を近づけるような改造をしてみようかと思います。ピックガードやノブを黒にして全体に黒とシルバーのツートンにしたらカッコいいのではないかと。ただしCasinoの魂(?)メタルピックアップカバーはこのままにします。やっぱりそこはCasinoなのでw。
レシピは以下。
1.魂柱の追加
2.内部配線変更
3.ピックガード変更
です。
1.魂柱の追加
前回記事の通りこのCasinoには魂柱がありません。生音が大きいのと低音弦の感じをもう少しタイトにしたい。
Gretsch6120-60で試した、なんちゃってトレッスルに再挑戦します。まずは同じファルカタ材で様子見。
こんな感じで高さを方向を削る→入れてみる、を繰り返して丁度ハマる高さにして入れてみました。効果は期待通り!高音はあまり変わらず、低音はちょっと締まった感じに。Gretschっぽくなったといってもいいかも。弦の張力に負けてトップが沈んでくる「トップ落ち」の防止にもなっていいのではないかと。
ここまでは様子見、Gretsch6120-60でそのうちやろうかとスプルース材を用意してあったのでこれを使って仕上げようと思います。
でもその前にもう一つ課題が。
ファルカタ材で作った魂柱を入れてみると入り口では丁度良さげでも奥がゆるい。これはバック側に膨らみがあって、断面にするとこんな感じになってるからです。これ仮に魂柱をいい感じに斜めに加工できたとしても、手前が狭いので入れるのに苦労しそうです。
そこで、
今回はバック側に台を入れることにします。これだと魂柱は直角のままでいいことになりますね。Gretschの本物トレッスルブレーシングもバック側に台がありますが、トップとバックを合わせる時に合わせやすいんでしょうね。
で、この台が難問w。バックのカーブに合わせて、且つ魂柱側はフラットにしないといけません。
↑前後断面はこうなっていて、
↑左右断面はこうなります。これ本当に計測&手加工可能かしらん。
まず、前後方向の魂柱の位置をトップ側で確認。
バック側マスキングテープ上にマーキング。
各所サイドでバックからの高さを左右計測し、足して2で割ります。
これを繰り返して「各所の差」を記録しました。まあかなり適当ですw。この後の加工は手作業ですからね、どっちみち大して精度は出ませんwww。
↑イラスト下手クソ選手権ですがw、目標としてはこんな感じになるはず。一番高さのある左奥の+1.0を基準に0として、右奥+0.5→-0.5、左前0→-1.0、右前-0.5→-1.5とした方がわかりやすいかったですね。
スプルース材です。綺麗ですね。角の赤点のところが先のイラストの左奥0として削らず、他3点が目標値となるように削っていきます。
軽くてそこそこの硬さで加工もしやすい。。。はずですが手持ちのヤスリでは今ひとつ削り難い。そこそこ荒いのもあるのですが、
この作業のために鬼目を購入w。まあ他にも使うでしょう。
完成!。。。最大でも高さ1.5mm違いですからね、写真では判りにくいですが立体的な仕上がりになっています。
ま、最初からそのつもりでしたがw、
微妙に合ってないでしょうから、誤差は木工パテで接着する事で補います。。。かなり適当に聞こえますが、この台の加工には結構時間かかってます!!
↑これをバック内側に接着します。接着と言っても木工パテの接着性はさほど気にしてません。弦の張力がかかるので、動かなければいいはず。
様子見と同じくファルカタ材で仮止めします。トップ側ブレーシングと台が並行になるように木工パテが固まるのを待ちます。
スプルース材で魂柱を作ります。
仮止めのファルカタ材はこれの予行演習も兼ねていました。
スプルース材の魂柱を入れたところです。見た目バッチリ、いい感じです。ただこの後弦を張ってみると思ったより押さえつけが弱いような。
念のため、魂柱と台の間に薄めた木工ボンドを少し流し込みます。万一元に戻したい時に魂柱は外せるようにブレーシングとは接着しません。台も外せそうな気はしますが、試す事はできませんw。ちなみにファルカタからスプルースにした変化は流石にわかりませんね。良くなってると思うことにしましょう。
この状態での生音はやっぱりGretschっぽいです。構造も材も近いですからね。ただ6120より音が大きい気がするんですよね。。。Casinoの方がボディは薄いのに、何故だかわかりません。ブリッジ構造の違いでしょうか?
2.内部配線変更
次は内部配線の変更です。他のギターと同じく、ポット、SW、コンデンサ、線材をごっそり交換します。これは元配線はそのまま保存したいこともあってそうしています。
取り出しました。全てのネジ、ナットを外してどちらかのピックアップ穴から外します。
SWからVolポットは下側から遠回りしてますね。この時点ではこれは?でした。。。
Volポットは500kΩBカーブ。
Toneポットは500kΩAカーブです。
コンデンサは223、0.022μF、お約束マイラコンデンサです。ハムバッカー向けの値ですね。この位置に押し込んでるのは珍しい。
ピックアップカバーはフロント、リアで厚みが違います。高さ調整のためですね。
抵抗値はどちらも7.9kΩ。P-90としては標準的かと。ちなみに分解中測るのを忘れたので、完成後にシールドケーブル先で測っています。
ブログを始める時はP-90のギターは1本も無かったのですがいつのまにか3本にw。でこの3本で音の違いはというと、これがまた難しい。ピックアップの抵抗値は同程度ですが構造が違うので皆違いますw。気が向いたら改めて違いを確認してみたいと思います。
改造に使うパーツです。ポットはCTSのミリタイプ、コンデンサには0.033μFをチョイス。配線はGibson系なのでBraided Wireにします。
今回はこんな感じに型紙で配線を作ってから内部に入れます。
セレクトSW配線はヴィンテージGibson式で。
ジャックは内部で多少回転してもいいように配線に余裕を持たせています。
ピックアップカバーは磨きました。
さて、箱物ギターの配線戻しにチューブを使う方法があります。どんな塩梅か試してみるためにシリコンチューブを購入。内径5mmはポットの軸が差し込める太さを選びます。
長すぎても邪魔かと、このぐらいの長さでカット。
先に、アース線を長めにしてエンドに通しておきます。後からエンド部でカットします。
チューブを通しました。。。うっ、いくらなんでも短いか???
チューブにポット軸を差し込んで戻していくわけですが、、、、
。。。。。無理無理www。配線をジャストで作ってあるので、一緒に入れていく必要がありますが、チューブが邪魔で入れられません。1個1個順に入れるならばできそうですが、それだけの配線長さが必要になります。
諦めてfホールから遠いポットとジャックのみにしました。やってみるとfホール周囲のSWとポットはfホールから触れるし、そもそも配線済みである程度位置が決まってるので、入れてからでも作業可能でした。
ああ、ポイントワッシャー入れ忘れてますねw。
ジャックはfホールから見えないのでどういう状態か確認しつつ作業してます。
ピックアップ取り付けネジは錆びてるので交換します。ネジはホームセンターで購入したステンレスネジです。が、この写真実はちょっと記憶になくフロントとリアで長さを変えたのかな?
ポイントワッシャーの位置を揃えておきます。
SWノブは白から黒に。ノブはゴールドから黒に変更します。
配線完成!。。。なんですが、写真の上側のSW-ポットのfホールの中に配線が見えています。元の配線で遠回りしていたのはfホールを迂回して配線を見えなくするためだったんですね!なるほど!でも直しません!めんどくさいからw。まあ気にならないですし。
3.ピックガード変更
黒のピックガードはCasino用の社外品です。ステーも交換するのですが、同じ形のものが選択肢なくて、ギターワークスさんで購入したこれ一択でした。
ネック側には先程のシリコンチューブを輪切りにして使用します。
ネジはこれもホームセンターで購入したものを使用。ホームセンターでギターパーツと同じ鉄にニッケル又はクロームメッキのネジは無い場合が多いですが、ステンレスネジならば色はニッケルに近く結構使えます。安いですし。
取り付け位置を確認して開け直し。
↑の右側は判りにくい写真ですがEpiphoneマークの社外品です。むやみに使うと模造品ギターになってしまいますが、本物Epiphoneならいいよね?
比べると元の白ピックガードに貼ってあるものよりほんのちょっと大きいですが、気にならないレベルです。
〇完成!!!
いやー、激シブじゃないですか、これw。思った以上にカッコいい仕上がりです!
音も魂柱で低音の響きが少し締まっていい感じです。前回記事であまり触れなかったと思いますがネックはかなり細め、16フレットジョイントでコンパクト感もあって弾きやすく、かなり気に入ってます。
重さは3.25kgで、この軽さもまた取り回しやすくいいところです。ES-330は意識してますが誰かモデル風ではないので、これもうマサトミモデルにしてしまいましょうw。
ではまた次回。
♪ジャッ、ジャーン、死にたーい朝まだ目覚ましかけて、明日まで生きていーるー♪
※ご紹介したギターの改造はなんらお勧めするものではありません。ご自身のギターの改造はくれぐれも自己責任でお願いいたします。