Squier Vintage Modified Mustang 気絶するほど悩ましい
マサトミです。この記事を書いているのは2021年4月です。2020年から始まったコロナウイルス感染被害はいまだ収束せず、自粛ムードは継続中、ワクチン接種が始まった頃です。このブログもあまり出掛けられないこともあって、自宅でギター弄りに勤しんでるという面もあります。
早く元の生活に戻りたいですね。
さて、ムスタングです。我が国でムスタングといえばCharさんです。ジャッ、ジャッ、ジャッ、、ジャッ、ジャッ、ジャッ、、Smoky〜♪ですね。。。
。。。な〜んて、実はちゃんと聞いたことがないです。スイマセン。世代で言えばPink Cloudなんですがまあ縁が無かったというか。
じゃあなんでムスタングかというと、ムスタングというギターそのものに興味があったんですね。
ショートスケール、ダイナミックトレモロってどんな感じ?と昔から思ってました。息子クンが中学の頃「ギター弾きたい」というので、「そうか、そうか、でもまだ体も小さいし弾きやすいギターがいいよな〜、しょーがないな〜、ムスタング買ってやるよ〜」なんて大きな独り言を呟きながら購入しました。
あまり金をかけず、慣れるまでキズついてもいいように、ということもありSquierです。
Squierのくせに(?)意外とカッコいい。4〜5年前ですが、この頃Vintage Modifiedというシリーズがあり、ムスタングに限らずどのモデルもいい感じの仕様だったと記憶しています。
拾い物ですが仕様一覧。
ボディはバスウッド、ピックアップはダンカンデザイン、ブリッジはサドルの高さ調整可能になってます。
このムスタング、結局息子クンは大して弾かずに中学を卒業、購入当時はマサトミもまだギター熱再燃前だったので、あまり活躍することもなく。
その後、高校に進学と同時にめでたくバンドで使い始め、マサトミも同時に再燃し現在に至ります。
ムスタングはネットで調べるとダイナミックトレモロの調整が重要だそうな。テールピース部はちょっと高めがいいらしい。これとは別にブリッジ部はちょっと課題があり、サドル前後に壁があるのですが、テールピース部が低いとこの壁に弦があたります。調整によっては同時に解決できそうです。
上のブリッジサドルは、オリジナルは個別に高さ調整できませんが、 改良版になってます。
弦を外すと、こういうふうにブリッジが外れます。両側イモネジ先端は尖っています。このイモネジ高さは調整可能です。全体の高さをこのイモネジで調整して、各サドルでさらに微調整可能というわけです。
見にくいですが、この穴の奥はすり鉢になっていて、ブリッジは少し前後に倒れる仕組みです。
プレートを外すと裏側にスプリングがあります。
横から見たところ。弦とこのスプリングでフローティングさせるわけですね。
テールピース部は上の穴から六角レンチを差し込んで上下位置の調整が可能です。これで前述の「壁に弦が当たらない」ように高くします。高すぎるとブリッジ部のテンションが下がりすぎるので、まあいい塩梅に。そうすると支点の位置が変わるため、弦の張力でテールピース部が起きてきます。
よく見るとスプリングを引っ掛ける溝は3つあり、テンションの調整が可能。 これでスプリングを一番外にして弦の張力とバランスを取って、、、のはずだったんですが、スプリングが外せず断念(笑)。テールピース部は現状まだ90°までは起きてないので、様子見とします。
それにしてもよくできてますね。Squierなので、ちょっと簡易版みたいな感じになってないか心配でしたが、サドルが調整可能でオリジナルよりも良いのでは。
↑のネックポケットの黒いパーツはシムです。ここまでの調整でブリッジはちょっと高めがいいことになります。そうすると弦高が高くなるので、ネックの角度を調整するために入れています。
しばらくこのまま使っていたのですが、ある日息子クンから「もっと太い音が出せないか」と相談が。バンド始めたばかりの少年の発言なので、アンプやエフェクター は何を使っているか、そもそも違うギターの方がいいのでは?など他の要因もあります。
が、相談した相手がマサトミです。
「なに!音を太く!!それをこの父に、この父に改造してほしいと!!」
「いや、そうは言ってない」
軽くスルーで、もう止まりません。
元々ムスタングのピックアップスイッチは、それぞれの
正相-OFF-逆相
になってます。で、片方を正相、片方を逆相など、逆位相にすると所謂フェイズアウトになります。もうパッキパキの音です。今ひとつ使い道が見当たらない音です。
ムスタングのメジャーな改造で2つのピックアップを直列(シリーズ)でつながるようにしてハムバッキング風の音が出せるようにする、というのがあります。弊害はフェイズアウトが出せなくなりますが、使わないと割り切ります。
お父ちゃんこれやってみたかったんだよねー。
というわけで、配線変更スタートです。
まずピックガードを外します。
手前がスイッチ部、上下がピックアップキャビティです。
ピックアップの配線が長い!束線バンドでまとめてあります。
スライドスイッチはなんとSWITCHCRAFT!うっ、しまった!しまった理由は後ほど。
コントロールパネル(?)外したところ。
ピックアップキャビティもそうですが、ノイズ防止に導電塗料が塗ってあります。パネルに接触する様にちょっと上側まで塗られています。ちゃんとしてますね。
いやー、まさかSWITCHCRAFTとは思わず、交換しようと思って買っちゃいましたよ SWITCHCRAFT(笑)。元パーツとしてそのまま残して交換するか迷うところですが、
右がSquierの元パーツ。ちょっと低めになってます。左の購入したムスタング オリジナルは高いですね。これはピッキングの邪魔になるので元パーツのままにします。
うー、高かったのに。。。
配線はネットで紹介されている複数記事を参考にしました。
説明が難しく、興味ある方はすいませんが写真をよく見てください。もっとシンプルにならないか結構考えたのですが、思いつかずこの配線です。
一旦ここまで配線したのですが、シールド線の処理に困って、
メッキ線を追加。
配線完成です。 SWでどうなるかは後ほど。
SWキャビティに入るように結束し直し。
↑改造前。GND線は元々この状態でした。不要でカットしたような線が?
ポッド、コンデンサ、ジャックも交換します。ポッドは最初CTSにしようとしましたが、キャビティがギリギリ狭くて断念、ALPHA製の小型のものに。
コンデンサは今回はセラミックにしてみました。見た目の雰囲気で選びましたが、リプロでなくて普通のセラミックで良かったかも。
ポッドはVoは250kΩBカーブ、Toneは250kΩAカーブ。ジャックはお馴染みSWITCHCRAFTです。
配線完成です。
SWは右のSWが
強制シリーズ(ハムバッキング)-パラレル-リア
左のSWはパラレルの時のみ有効で
フロント-MIX-リア
です。両方リアにすると、配線が2重になるスンポーですが、まあ聞いてわかるほどではなかったですね。
さて、この状態で音出し確認です。果たして期待する「太い音」になっているのか。。。
シリーズにしてジャカジャーンと。。。
。。。
。。。
んー、確かにハムバッキング風で太いは太いのですが、フロントのハムバッキングともリアのハムバッキングとも違う、ミックスした感じです。悪く言えばちょっとモッサリした感じというか。
もうちょっとリアハムっぽいジャキッとした感じにしたくて、出来る範囲で再調整します。
まず、ピックアップの高さです。気にはなってたのですが、これちょっと低くない?ネジを締め込んで一番高くしてもこの位置です。
このピックアップはカバーがついていてポールピースは出ていないので、他のピックアップに比べて更に弦から遠いことになります。
これをもう少し弦に近づけられないかと。もう一度ピックガードを外します。
高さ調整はバネです。逆にこのバネが邪魔でこれ以上上がりません。これをスポンジゴムに変えます。
これを使いました。ポイントは「厚さ2mm」。
ピックアップ固定ネジも短い物に変更します。
最初1枚貼ってみましたが、バネ性が低くて1弦側と6弦側の差がつけづらいので、
2枚にしました。てことは厚さは4mmで良かったと(笑)。
もう一つ。ハムバッキングのVoポッドは通常500kΩ ですので再交換します。より高音が出るようになるはず。ただシングルの時どうなるのかちょっと心配ですね。
ついでにジャックは戻しました。
パネルのキャビティはちょっと狭く、SWITCHCRAFTだとちょっと窮屈だったので戻しました。
さてピックアップの高さは。。。
。。。1mmぐらいか。思ったほど高くなってないですね。でもピックアップの高さは意外と音が変わるので効果あるはず。
再度音出し、ジャカジャーンと。。。
おっ、ちょっといいかも。ハムバッキング風の音もちょっと良くなりましたが、リアシングルがジャキッといい感じになりました。これはピックアップ高さよりもポッドが効いてるのかもしれませんね。
さて息子クン、ムスタングを渡してしばらくしてから感想を聞いてみると、リアシングルを使っているとのこと。エフェクター を使ったりもしてるので結果的にでしょうが、マサトミもリアシングルがいい感じになったと思うので納得です。
あれ?一番悩んで苦労した配線変更は必要なかった?まぁ、そんなもんです。
ではまた次回。
※ご紹介したギターの改造はなんらお勧めするものではありません。ご自身のギターの改造はくれぐれも自己責任でお願いいたします。